精神年齢が低い男の子は中学受験に向いていない?親として考えたいこと

「うちの子、精神年齢が低いかも…」
中学受験を始めた小4くらいで、周囲との生活態度の差が気になり始めた頃でした。
そんな時に、「精神年齢が低い男の子は中学受験に向いていない」という言葉を目にしてしまい、一気に不安モード。
頭の回転は速い。でも、行動は遅い。何度言っても動かないし、気持ちの切り替えも苦手。
わたしできるはずなのに、どうしてやらないの?
毎日のように、私がイライラしていました。
でも、息子が小学6年生になってから発達凸凹があることを知り、高校生になった息子の姿を見ていくうちに、少しずつ見え方が変わりました。
今回は、精神年齢が低めの息子と中学受験に向き合った経験から、親として考えたいことをお伝えします。
精神年齢が低いと、中学受験は難しい?
小学4年生から通塾を始めた息子は、頭の回転が速い一方で、生活面や行動面には幼さがあったんです。
- 行動を始めるまでに時間がかかる
- 言われたことをすぐに実行できない
- 気持ちの切り替えが苦手
- 目先のことを優先し、先の見通しを持って行動するのが難しい
親から見ると、勉強以前の問題ですよね。
当時、友人宅にあった、花まる学習会の高濱正伸先生の著書『危ない中学受験』という本をパラパラ見てみると…
精神年齢が未熟な晩生の男の子は、中学受験に向いていない
という趣旨の言葉にドキッ。
わたしこれって、うちの息子のことだよね。
ただ、今振り返ると、精神年齢という一つの言葉だけで、中学受験に向いているかどうかを判断することはできませんが、やはり苦労はしますね…。自分から動かないだけに、親子関係が悪化しがちという声が多いです…。
「できるのに、やらない」にイライラした日々
私が特に困っていたのは、息子が「やろうと思えばできる」ように見えたのに、やらない、守らないこと。
例えば、朝の支度や学習の準備には時間がかかるのに、「終わったらゲームができる」となると、驚くほどテキパキ動くんです。
わたしできるんだったら、いつもやってよ!
大人は時間に追われて生活していますからね。言いたくもなります。
でも、目の前のご褒美があると動けることと、必要なことを自分で判断し、見通しを持って行動できることは別なんです。
当時の私は、その違いをよく理解していませんでした。
反省しない息子に振り回されていた?
ある日、塾から帰宅した息子は、朝学習で使った漢字プリントの直しをすることに。
ところが、プリントを見ると字はぐちゃぐちゃで、空白もたくさん。
思わず、私は問題用紙全体に大きなバツ印をつけてしまいました。
すると息子が泣きながら
息子問題が見えなくなるから、上にバツをつけないって約束したじゃん!
そういえば、そんな約束をしていたかもしれない。(母、ひどいですかね???)
私からすれば、きちんと取り組んでいない息子への怒り。でも、息子からすれば、自分との約束を破った母への怒り。
お互いに自分の言い分があり、話はかみ合わず、最後は「もう終わり!」と、半ば追い出すようにして終わらせました。
数分後、様子を見に行くと、息子は布団をきれいに直して爆睡。
さっきまで泣いていたのに…。
些細なことかもしれませんが、息子に振り回されていたのは、私の方だったのかもしれません。
あのとき必要だったのは、息子を反省させることに一生懸命になるのではなく、私自身がいったん落ち着くことだったんですよね。
成長のスピードが違うからこその対応
息子は低学年の頃から病院の先生に「精神年齢が低めですね」と言われていました。
そして小学6年生になってから、WISCの検査をして発達凸凹があることを知りました。
知的な力がある一方で、気持ちの切り替えや行動面では苦手なことがあるということが数値で分かりました。
当時の私は、言葉で説明すれば理解できるのだから、行動にも移せるはずだと思いこみ、息子の特性について無知だったなと気づかされました。
もちろん、精神年齢が低いと感じる子の成長のペースも、困りごとの理由も、一人ひとり違います。
大切なのは、「幼いから仕方がない」「やる気がないからだ」と決めつけず、何につまずいているのかを具体的に見ること、観察することなんですよね。
例えば、時間がかかるなら、やることを細かく分けてみる。次に何をすればよいかわからないなら、優先順位を一緒に整理してみる。
周囲のお子さんに合わせようと、子どもを変えることに必死になるのではなくて、親の関わり方や環境を変えることも、一つの方法
だと、後になってから学びました。
精神年齢が低めの子の中学受験。学校選びで考えたいこと
精神年齢が低めの子の中学受験では、親の伴走がいつまで必要なのか、という悩みもつきものです。
私も受験当時は、「中高一貫校には、しっかりした子ばかりが集まるのでは?」「私がサポートすれば何とかなるかな」と不安に感じていました。
実際に入学してみると、しっかりしている子もいれば、幼さの残る子もいました。学校側も、精神年齢が低い子にもど~んとした構えでいてくれたのですが、息子の場合は、次第に生活がうまく回らなくなっていきました。
精神年齢だけの問題ではなく、気持ちの切り替えの難しさや、難関校の速い授業進度、思春期、発達凸凹の特性など、さまざまな要因が重なっていたのだと思います。さらにコロナ禍で生活リズムも乱れ、不登校へとつながっていきました。
この経験から感じるのは、入学時の学力だけでなく、その子が無理なく過ごし、成長していける環境かどうかも大切だということです。
私自身が焦ってしまった部分もあり、後悔している行動もありました。
その経験はこちらでまとめていますので、よろしかったら参考にしてください。
精神年齢は、ずっと低いままではなかった
息子は成長するにつれて、少しずつ変わっていきました。
私の体感では、反抗期を越えた高校2年生頃に、以前より話が通じるようになったと感じています。
まぁ、中高一貫校でつまずいてしまって高校で通信制高校へ転学したことで、気持ちのゆとりがでたのかもしれません。
すべての困りごとがなくなったわけではありませんが、それでも、小学生の頃に抱いていた印象とは違う姿が見られるようになりました。
アルバイトをしたり、社会を経験していく中で、すっかり1人の社会人として成長していくもんですね。
わたし今思えば、目の前の姿だけを見て「この先もずっとこうなのでは」と心配しすぎていたのかもしれません。
私のメッセージ
子どもの成長には個人差があります。ある時期を境に急に変わる子もいれば、ゆっくり変わっていく子もいます。
今できないことが、将来もずっとできないとは限らないんですよね。
中学受験の時期も、中高一貫校に入学してからも、子どもは成長のまっただ中。精神年齢が低いからといって、中学受験に向いていないとは限りませんが、親としても正直つらい場面にぶつかる可能性はあります。
ただ、周囲に理解されず、できないことばかりを指摘されていると、子どもの自己肯定感が下がってしまうというのも本末転倒。
だからといって、「いつか成長するから」と、すべてを先送りにすればよいわけでもないんですよね。
いつかできるようになることを信じながら、今困っていることには、今できるサポートを考える。
そんなふうに、子どもの成長を見守っていけたらいいなと思います。





